小さくても打てます! 170cmの“大エース”への道
バレーボールのアタッカーにとって、高さは大きな武器だ。
180cmを超える選手も珍しくないSVリーグ女子で、身長170cmながら得点を重ねる二人のアタッカーがいる。
PFUブルーキャッツ石川かほくの川添美優と、KUROBEアクアフェアリーズ富山の畑葵。
2025-26シーズンのJVDBデータを見ると、二人には面白い共通点があった。
身長は、ともに170cm。アタック決定率も、ともに37.0%。
同じ身長、同じ決定率。しかし、その中身はかなり違う。
川添美優――170cmで1,289本を打つ
川添は2025-26シーズン、43試合141セットに出場した。アタックは1,289打数477得点、決定率37.0%。1セット平均では約9.1本を打ち、約3.4本を決めている。ブロック36得点、サービスエース21本を加え、シーズン総得点は534点。まず目を引くのが、1,289というアタック打数だ。170cmのアウトサイドヒッターが、シーズンを通してこれだけの攻撃を任され、それでも37.0%で決めている。
守って、打つ
しかも川添の仕事は、打つことだけではない。サーブレシーブは916受数、470成功、成功率37.1%。相手のサーブを受け、そこから助走に入り、今度は自分が打つ。141セットで1,289本のアタックを打ちながら、916本のサーブレシーブにも対応した。川添の534得点は、アウトサイドヒッターとして攻守の両方を担ったうえで積み上げた数字だ。
畑葵――170cmの左利きがOPで勝負
畑も170cm。左利きで、登録ポジションはアウトサイドヒッターだ。デビュー戦ではリベロとしてコートに立った経験を持つが、2025-26シーズンはOPとして出場する機会が多かった。高さと得点力が求められるOPに、170cmの左利きが入る。昨季は31試合82セットに出場し、486打数180得点、アタック決定率37.0%を記録した。ブロック9得点、サービスエース8本を加え、総得点は197点。1セット平均では約5.9本を打ち、約2.2本を決めている。
次に見たいのは「どれだけ打つか」
二人を比べると、大きく違うのは攻撃量だ。川添はすでに年間1,000本を大きく超えるアタックを任されている。一方、畑は昨季486本だった。だから2026-27シーズンは、決定率とともに打数にも注目したい。川添は大量のサーブレシーブを担いながら、再びこれだけの攻撃量を維持できるのか。そのうえで決定率をさらに伸ばせるのか。畑はOPとして出場機会を増やし、500本、600本、さらにその先へと打数を伸ばしていけるのか。攻撃量が増えれば、相手のマークも厳しくなる。そこでどれだけ決め続けられるかが、二人の次のステージになる。
170cmの“大エース”への道
川添は、攻守の両方を担いながら、すでにSVリーグで大量のアタックを任されている。畑は、170cmの左利きを武器に、OPとして得点を重ねる。二人の戦い方は違う。だからこそ、2026-27シーズンが楽しみだ。川添は、さらに高いレベルで攻守を両立できるのか。畑は、OPとしてどこまで攻撃を任される存在になれるのか。小さくても、打てます。170cmの二人が、この先どんな“大エース”になっていくのか。JVDBでは今季も、その数字を追いかけていく。