途中出場から逆転の主役へ。北窓 絢音が光ったSAGA久光の開幕戦
タイ・バンコクで幕を開けた2026-27シーズンのSVリーグ女子。SAGA久光はアリーザ愛知に3-1で勝利した。23-25、25-21、26-24、27-25。第3、第4セットがともにデュースにもつれた開幕戦で、注目したいのが途中出場の北窓 絢音だ。
北窓 絢音――8得点、その中にあった大きな1本
勝負の分かれ目となった第3セット。SAGA久光は21-24と、あと1点でセットを失う状況に追い込まれた。そこから平山 詩嫣や北窓の得点で逆転し、最後は北窓がレフトから決めて26-24。途中からコートに入った選手が、最も苦しい局面でセットを取り切る役割を果たした。
この日の北窓は20打数8本決定、アタック決定率40.0%。合計8得点という数字に、その得点が生まれた場面を重ねると、勝利への貢献がより鮮明になる。
先発か、途中出場か。その違いだけでは、その日の選手の価値は測れない。相手にセットポイントを握られた場面で得点し、最後の1本も決める。北窓の開幕戦は、出場するタイミング以上に、そこで何をできるかの大切さを示した。
西村 弥菜美と中島 咲愛――拾って、決めて、反撃へ
逆転の場面とあわせて見ておきたいのが、第2セットの西村 弥菜美と中島 咲愛だ。競り合いの終盤、西村の好レシーブと中島の強弱をつけた攻撃などから、SAGA久光は5連続得点。セットを奪い返し、試合を振り出しに戻した。
中島はこの日、52本のアタックを打って18本を決定。ブロック2本を加え、20得点を挙げた。決定率は34.6%だったが、多くの攻撃を担いながら得点を積み重ねた働きは大きい。
中島は、セット終盤にも数字を残した。20点以降は13打数5本決定、アタック決定率38.5%。試合全体の34.6%を上回った。52本の攻撃を担いながら、1点の重みが増す終盤でも得点につなげた。
ボールを拾う西村、そのボールを得点につなげる中島。そして第3セットの勝負どころを締めくくった北窓。今回の白星を振り返るなら、最後に決めた選手だけでなく、反撃を支えた守備と攻撃にも目を向けたい。
横田 紗椰香――敗れた愛知でも、ブロックで存在感
アリーザ愛知では、開幕前にも注目した横田 紗椰香がブロック2本を記録した。アタックは16打数5本決定、合計7得点。ネット際で相手を止める武器を、開幕戦でも得点につなげた。
第1セットを先取し、第3セットでは先にセットポイントを握った愛知。結果は1-3でも、第3、第4セットはいずれも2点差だった。その接戦の中で、横田が記録したブロックにも目を向けたい。
横田も20点以降は2打数1本決定、決定率50.0%だった。打数は少ないものの、試合全体の31.3%を上回る。ブロック2本に加え、終盤の攻撃でも得点を残した。
舟根 綾菜――限られた打数で4本を決める
開幕前に取り上げた6人以外では、愛知の舟根 綾菜も数字を残した。第4セットに佐藤 彩乃との2枚替えで投入され、この日のアタックは6打数4本決定、決定率66.7%だった。
舟根の4得点は、佐藤 彩乃との組み合わせにも注目したい。佐藤のトスから6打数4本決定、決定率66.7%。2枚替えで入るセッターとアタッカーが、得点につなげたことが数字にも表れている。
打数は少なくても、託されたボールを得点にする。途中出場の選手を見る際には、合計得点に加えて、限られた攻撃機会をどれだけ生かしたかも追いかけたい。舟根の4得点は、次の試合でも注目したくなる数字だ。
北窓の勝負どころでの一打と、そこへつながる西村、中島の働き。愛知では横田のブロックと、佐藤から舟根へつながる攻撃。タイでの開幕戦は、先発選手にも途中出場の選手にも、接戦を動かす役割があることを伝える一戦だった。