第3・第4セットの「タイムアウト後」が勝敗を分けた!?
10月24日、サントリーサンバーズ大阪がヴォレアス北海道に3-1で勝利した。セットスコアは25-23、17-25、26-24、25-23。取った3セットは、すべて2点差だった。
昨季の直接対決はサントリーの4戦全勝。4試合合計のアタック決定率も54.0%対43.2%と、サントリーが大きく上回っていた。
ところが、今回は逆の数字が並んだ。
アタック決定率はサントリー49.6%、ヴォレアス53.9%。アタック効果率も32.2%対41.6%、ブロック得点は6対10、サーブ効果率は10.9%対12.5%で、ヴォレアスが上回った。
サービスエースは7本ずつ。サーブレシーブ成功率はサントリー37.0%、ヴォレアス36.3%だった。さらに、4セットの総得点でもサントリー93点に対し、ヴォレアス95点。ヴォレアスが2点多かった。
では、なぜサントリーが勝ったのか。
試合を分析してみると、勝負を分けたのは第3・第4セットの「タイムアウト後」だった。ヴォレアスが流れを切ろうとした場面で、サントリーはその後の得点を上回り、二つの接戦を取った。
① 昨季から数字に表れていた、タイムアウト後の強さ
サントリーは昨季から、タイムアウト後に得点を重ねていた。
直接対決だけでなく、レギュラーシーズン全44試合で両チームを比較すると、その違いが分かる。
自チームのタイムアウト直後の得点率は、サントリー75.8%(116/153回)、ヴォレアス66.7%(178/267回)。その後、最大5ラリーの得点率も、サントリー59.0%(416/705ラリー)、ヴォレアス50.0%(635/1,271ラリー)だった。
さらに、再開後に5ラリー続いた場面で3点以上を取った割合は、サントリー72.9%(94/129回)、ヴォレアス51.0%(124/243回)。サントリーが大きく上回った。
サントリーは、自分たちがタイムアウトを取った後、約4回に3回は直後のラリーを取っていた。次の1点を取り返すだけでなく、その後の攻防でも相手より多く得点する。これが昨季のサントリーの強みだった。
今回の第3・第4セットでは、相手がタイムアウトを取った後にも、サントリーが得点を重ねた。
② 第3セットは、セットポイントを握られてから3連続得点
第3セット、先に勝利へ近づいたのはヴォレアスだった。22-18と4点をリードし、セットカウント2-1へ王手をかける位置にいた。
サントリーは甲斐孝太郎のアタックで19-22。続いてチチゴイのサービスエースで20-22へ迫った。ここでヴォレアスが最初のタイムアウトを取る。
しかし、再開直後もチチゴイがアタックを決め、21-22。ヴォレアスは次のラリーを取ったものの、サントリーは蔡沛彰のアタック、佐藤謙次のブロックで23-23へ追いついた。
ヴォレアスのタイムアウト後、最初の4ラリーをサントリーが3-1で取った。
23-23で、ヴォレアスが2回目のタイムアウト。今度は直後に池田幸太が決め、24-23とセットポイントを握った。
そこから、サントリーが3連続得点した。
池田のサーブミスで24-24。続く中野倭のサーブからクリュカがアタックを決め、25-24と逆転する。最後も中野のサーブから始まるラリーを取り、26-24でセットを奪った。
1回目のタイムアウト後は追い上げ、2回目の後はセットポイントをしのいで逆転した。18-22からセット終了までの10ラリーを、サントリーが8-2で取ったことになる。
第3セットのアタック得点も、サントリー19点、ヴォレアス11点。試合全体ではヴォレアスが攻撃の効率で上回ったが、このセットではサントリーが攻撃得点を積み上げ、最後の接戦を制した。
③ 第4セットは、中盤のタイムアウト後にリードを広げた
第4セットも、ヴォレアスが9-12と先行した。
サントリーは相手のサーブミスで10-12とすると、佐藤のサーブから2連続得点。アタック失敗を誘って11-12、続くサービスエースで12-12に追いついた。
その後、チチゴイのアタックで13-13、さらにチチゴイが決めて14-13と逆転。ここでヴォレアスが最初のタイムアウトを取った。
直後はダールが決めて14-14。ヴォレアスは一度、サントリーの連続得点を止めた。
しかし、サントリーはチチゴイのアタックで15-14。続くチチゴイのサーブからクリュカが決め、16-14とした。
ヴォレアスは、ここで2回目のタイムアウト。それでも再開直後は、チチゴイのサーブからクリュカがブロックを決め、17-14へ広げた。
14-14から、タイムアウトを挟んでサントリーが3連続得点。9-12から17-14までの10ラリーを8-2で取り、中盤で3点のリードを作った。
第3・第4セットのヴォレアスのタイムアウト後を並べると、四つの場面すべてでサントリーが得点を上回っている。
第3セットの20-22では、直後にサントリーが得点し、続く5ラリーもサントリーが3-2。23-23では、直後はヴォレアスが得点したが、セット終了までの4ラリーをサントリーが3-1で取った。
第4セットの14-13では、直後はヴォレアスが得点したが、続く5ラリーはサントリーが3-2。16-14では、直後にサントリーが得点し、続く5ラリーも3-2で上回った。
第4セットでは、逆転した後のサイドアウトも徹底していた。サントリーは13-13から24-21まで、ヴォレアスのサーブから始まった7ラリーをすべて取っている。
ヴォレアスがアタックで得点しても、次のサーブではサントリーが取り返す。中盤でリードを作り、その後は相手に連続得点を許さず、点差を保った。
ヴォレアスは第2セットを8点差で取り、総得点でも上回った。一方、サントリーは2点差のセットを三つ取った。
第3セットは、相手のタイムアウト後に追いつき、セットポイントから3連続得点。第4セットは、中盤のタイムアウト後にリードを広げ、その後はサイドアウトを重ねた。
アタック決定率や効果率ではヴォレアス北海道が上回った試合で、サントリーサンバーズ大阪は、タイムアウト後の数ラリーを勝利につなげた。